校正受託管理要領


1. 目的
本管理要領は当社の品質マニュアルに基づき、校正受託業務において、校正受託品の 品質維持と業務の円滑な運営を図ることを目的とし、基本的要項を定める。


2. 適用範囲
校正受託品の管理・校正試験に付随する作業について適用する。


3. 組織及び、担当部門
校正受託業務の主管は技術部とし、同営業グループ及び同校正グループが担当する。 標準器の管理業務は品質保証部が担当する。


4. 規定・手順書類
校正受託業務に関わる取り決めは、下記の諸規定、手順書により定める。


5. 校正試験

  1. 使用標準器
    日本の公的校正機関(JEMIC、JQA、JCSS等)またはNIST等、国際度量衡委員会 加盟している諸外国の公的校正機関に対してトレーサビリティーが保たれた標準器により校正を行う。

  2. 校正の環境条件
    校正受託機器の試験環境は、下記の範囲内であることを確認して実施する。 但し、出張校正において、顧客の指定する実施場所が範囲を超えていた場合は、顧客と 打ち合わせを行い顧客の指示に従う。
    温度 23℃±8℃
    湿度 80%以下
  3. 校正範囲と合否判定
    校正範囲と判定基準は、顧客の要求仕様及び/又は当社の校正仕様書により決定する。 校正仕様書は製品仕様を参考に作成し、合否判定は顧客の要求仕様及び・又は当社の校正仕様書の規格に基づいて行う。
    調整は行わない。

  4. 校正完了品の表示
    校正完了品には顧客の指示により校正実施月または有効期限を記入した校正済ラベルを貼付する。
    有効期限は公正実施月を基に顧客の指示する校正周期に準じた年月とする。

    ラベルサンプル

  5. 記録と保管
    顧客の要求により、試験成績書、校正証明書、トレーサビリティーチャート、使用標準器の試験成績書を発行する。
    試験データの保存は1年間または使用標準器の有効期限を越える期間とする。

  6. 試験成績書の記載事項
    試験成績書には下記の事項を記載する。

    1. 依頼者名
    2. 型式
    3. 名称(品名)
    4. 製造者
    5. 製造番号
    6. 管理番号
    7. 試験年月日
    8. 試験環境(温度、湿度)
    9. 使用標準器の型式、名称、製造番号、有効期限
    10. 試験結果データ
    11. 許容下限値、許容上限値
    12. 良否の判決
    13. 試験者、検査員

  7. 校正NG品(不合格品)の処置
    校正NG品が発生した場合は顧客に報告し、指示を仰ぐ。

  8. 取扱説明書の添付
    校正受託品の仕様等が確認できない機器に関しては、取扱説明書等の添付資料の提供 を依頼する。

  9. 次回校正予定月の連絡
    校正受託品は、顧客の校正周期に基づき、次回校正予定のおよそ2ヶ月前に校正期限 満了の連絡を行う。

6.使用標準器の精度不良
標準器の精度不良が発見された場合は、当該標準器を使用して校正を行った被校正品 の調査をし、有効性の確認を行う。
被校正品の精度に影響する場合は直ちに顧客に報告し必要な処置を行う。


7.梱包と配送

  1. 梱包
    1. 校正が終了した被校正品は、客先から送付されて来た時の荷姿(ダンボール等)が 品質を損なわないと判断した場合はそれを使用し、返却する。 破損の心配があると判断した場合は衝撃による品質の劣化を考慮し、輸送に耐えれる 荷姿(ダンボール等)で返送する。

    2. 梱包に際しては、運送時の振動、外圧等に対して充分考慮する。

  2. 配送
    1. 受配送業者に依頼する。
      下請負契約者の評価、承認されている業者に依頼する。

    2. 自社便の使用
      標準器取扱い作業の資格認定者が実施することができる。
      技術部長が安全と判断した場合は、無梱包で搬送することも可とする。

8. 品質監査
品質保証部が計画し、内部品質監査を実施する。
必要に応じて、是正処置及び・又はシステムの見直しを実施する。


9. その他
その他関連作業については、社内諸規定に従い実施する。

 

 


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